GWといえば、涸沢ステイ!その②横尾〜涸沢編【2019年残雪期登山】
こんばんは。
前回に続き、昨年GWの涸沢山行です。
その①はこちら↓
11時20分。横尾からスタート。
横尾大橋を渡ります。橋を渡らずに進めば、槍沢を経由して槍ヶ岳へのルート。
横尾山荘のテン場に張ったテントが写っています。
横尾大橋からしばらくは緩い傾斜のルート。少し歩くと雪が出てきます。この辺りは日にも寄りますが高度が低いので雪も柔らかく、少し外れるとズボッと足を取られてしまうゾーンです。
途中はこんな感じ。土が露出していたり、いなかったり。
12時45分、本谷橋に到着です。
これじゃ何が橋か分かりませんが・・・橋の土台(端)だけあり、まだ橋は掛かっていないのです。
周りは雪だらけ。ですがこの下には溶けた雪が川となって流れています。
ちなみに、ここへ紅葉シーズンに来るとこんな感じ。(2017.10)
橋の向こう側は休憩する人々で賑わっています。
ここで、軽アイゼンを装着します。
ここからは、通常の夏道ルートではこの写真の左上の方に登っていき、谷を見下ろしながら進んでいきますが、この時期は雪で埋まった谷をそのまま進んでいきます。
広い谷の間のなだらかな登り。
横尾から登ってくる際に左手に見える屏風岩は氷河時代に削られてできたものであり、この谷も氷河の底だったのでしょう。
見上げると、美味しそうな綿あめのような雲が出ていました。
日本とは思えない光景です。
途中鳩がいました。場違いな感じ。迷い込んだのでしょうか・・・
14:45 涸沢ヒュッテが見えてきました。鯉のぼりがなびいています。
夏道ルートを通ってくると最後に現れる指導標も、雪からちょこんと顔を出しています。
斜面にはシュプールと、雪崩の跡。
今回は涸沢ヒュッテさんにお世話になります。
15時ごろ到着、部屋でいろいろと片付けたあと、目当てのテラスへ。
16時頃。既に多くの人で賑わっています。ベンチを確保するのは至難の技ですが、無事確保。
まずは、景色に乾杯。こんな場所で生ビールを飲める幸せ!
続いて、令和のお祝いということでこんな日本酒を。担いで登ってきました。
ダラダラと景色を見ながらワイワイ飲んでいると、あっという間に晩ご飯の時間です。
小一時間で引き上げて、小屋の食堂へ。
山の時間なので、晩ご飯は17時と早いです。山の中で生野菜や魚といった、暖かいご飯が食べられるのがありがたい。
ご飯を食べれば眠くなります。晩ご飯後は飲んだかあまり覚えていませんが、外は寒いのでおそらくそのまま寝てしまったと思います。。。
夜中3時。トイレに出るといっぱいの星空が。急いでカメラを取りに戻ります。
少し、天の川が見えています。
こちらは北斗七星。
5月とはいえ、雪に囲まれた世界。寒いので部屋へ戻ります。
翌朝。ちょっとだけ寝て、日の出の時刻には外へ出ます。
もちろん目当てはモルゲンロート(朝焼け)。
たくさんの人たちが集まっています。
だいぶ明るくなりました。
タイムラプスで撮影したものをアップしました。
涸沢のモルゲンロート タイムラプス 2019.5.5
小屋に戻り朝ごはんを食べた後は、もう下山です。
技量と装備があれば、ここから奥穂や北穂へ登ることができます。
この景色とも、お別れです。
奥穂へ登る人々。午前中が雪が締まって登りやすいです。午後は暖かいとシャバシャバ。ザイテングラートの左側のあずき沢ルートを取ることもありますが、このタイミングでは右側ですね。
帰りは上高地からバスで新島々へ行き、そこから電車で松本へ。
令和を祝うヘッドマークでした。
奥穂や北穂まで行かなくても、涸沢まででも充実した山旅となりました。
涸沢で何日かステイする方もいると聞きます。
ただ、前編でも書きましたが、この時期は基本的には少しでも天気が悪化すればまだまだ真冬の山です。必要な装備も変わります。気温が下がれば雪は降るし軽アイゼンでは効かなくなるかもしれません。雪崩も起きます。特に涸沢より上部は12本爪アイゼンとピッケルが必須の領域です。経験者と同行のもと、慎重な判断の上入山することをお勧めします。(このブログは誰にでも勧めるものではありません)、ということは改めて繰り返しておきたいと思います。
私が以前GWに奥穂高岳へ行った際には、その前後含めたタイミングで前穂で落石、涸沢〜穂高岳山荘の間で滑落(早朝の雪がカチカチのタイミングで無理して下山しようとしたらしい)など、死亡事故に遭遇しています。夏でも事故が絶えないエリアです。自分の能力を過信せず、安心登山を心がけてください。
今年はコロナの影響でどこへも行けていませんが、改めて振り返ると、やっぱりまた山へ早く行きたいなと思う yamasora でした。
ではまた。
《今回の撮影機材》
SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM | Contemporary C014 | Nikon F-DXマウント | APS-C/Super35
- 発売日: 2014/10/30
- メディア: エレクトロニクス